大阪都構想のメリット、デメリットは?検証すると「悪質な大型詐欺」
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『大阪都構想』について、いろいろ調べたり勉強した中で、もっとも内容がわかりやすい動画がありましたので、少し長いですが、まずこちらの動画をご覧いただきたいと思います。

 

2020年(令和2年)11月1日、大阪都構想の是非について、大阪市民の住民投票が行われます。

双方が激しい論争を繰り広げていますが、結局のところよくわからないまま、なんとなく雰囲気で投票する人が多そうな気配が漂っています。

しかし、大阪にとって大きな分かれ目となりそうな問題ですので、自分のためでもあると思い調べてみました。

ところが、調べれば調べるほど、『大阪都構想』そして『大阪維新の会』の言っていることが、かなりひどいことがわかったので、シェアさせていただきます。

ぜひ多くの方にお読みいただきたいです。

これでも『大阪都構想』に賛成しますか?

 

目次

そもそも大阪都構想って何?

現在のところ「大阪都構想」の中身について、きちんとテレビや新聞でも報道されていません。

また、両方を同じテーブルで論争させると、テレビでもネットでも、維新の会はケンカをふっかけるので、問題の本質からはどんどんズレていってしまいます。

やはり賛成派、反対派、それぞれ片方に中身をしっかり話をさせるような報道をしてもらいたいものです。

 

 

マスコミはそうした本来やるべき取組をしないで、問題を全く理解していない吉本芸人などの、しょうもないコメンテーターに適当にしゃべらせるのはやめてもらいたいです。

大阪府民の中にはくわしく説明を聞きたい!わかりやすく説明して欲しい!という要望は多く、大阪市民の中で「説明が十分ではない」という人が70%いるにも関わらず、理解が不十分のまま、住民投票に向かおうとしています。

また、中立の立場で説明してくれる人が、あまりにも少ないというのが現状です。そこで、少し勉強してみました。

 

大阪都構想とは

大阪都構想について、中立的なwikipediaで見てみると、以下のようになっています。

大阪都構想の骨子
①大阪市を廃止
②大阪市を4つの「特別区」に分割
③大阪市が持っていた財源・行政権を大阪府に譲渡
④残された財源・行政権を、4つの特別区に分割

という内容です。

ただし、現在の法制下では「大阪都」になることはなく、大阪府のままであるわけですから、「大阪府と大阪市を統合する」という枠組みの観点から「大阪府・大阪市合併構想」というのが適切だと思います。

「東京都みたいな行政になるんでしょ?」と言われれば、「その通りです。」となります。

では、東京都のような自治体としての体制が良いのかどうかが、論点になってきます。

 

今後のスケジュール

「大阪都構想」の住民投票は、2020年(令和2年)11月1日に行われます。

もし賛成多数となれば、2025年(令和7年)1月1日から、新制度に移行されます。

反対多数となれば、現在の大阪府・大阪市が共存することとなります。

この住民投票は2度目で、1回目は、大阪市を解体し5つの特別区にするということで、2015年5月17日に住民投票が行われ、このときは否決されました。

今回は、大阪市を解体し4つの特別区にするということなので、制度上は大きな変更点はありません。

 

大阪都構想のメリット(賛成派の主張)

まず、賛成派の主張から見ていきましょう。大きく分けて、以下の3点が賛成派の主張です。

くわしくお知りになりたい方は、下記の大阪維新の会サイトへ↓

『大阪都構想特設サイト』

 

①二重行政の解消

賛成派が主張する最大の焦点は「二重行政の解消」です。

大阪府と大阪市という2つの役所が、同じような行政サービスを行い、非効率的な税金の使い方をしてきたというのが、彼らの主張です。

彼らのいう最たる例として、りんくうゲートタワービル(大阪府)とワールドトレードセンタービル(大阪市)です。

(出典:大阪都構想特設サイト)

確かに、この2つのビルは当初の計画とは違い、テナントが入らず、ともに経営破綻しました。

大阪府と大阪市の仲が悪いため、府と市が協力することもなく、非効率に税金を投資し続けた結果、税金の無駄遣いになったという主張は、一考する価値はありそうですね。

 

②大阪市を解体し、4つの特別区へ

身近な基礎自治行政の拡充を図るために、大阪市をなくし、4つの特別区にすることで、より迅速な意思決定と、地域に根ざした細やかなサービスができるという主張です。

1人の市長が、すべての区について意思決定するのは効率が悪く、時間がかかるという主張で、4つの特別区になれば、課題解決のスピードは4倍になると主張しています。

府市連携による経済効果は4800億円以上だと主張しています。

(出典:大阪都構想特設サイト)

 

③民営化によって、自立する大阪

大阪市営地下鉄は事業譲渡し、2018年4月1日からは大阪市高速電気軌道株式会社(大阪メトロ)が運営主体となっています。

ただし、大阪市高速電気軌道株式会社は、大阪市の全額出資で設立された株式会社なので、何か大きく変わるということはないと思われます。

その他にも、ゴミ収集事業などの民営化などが計画されています。

「民間でできることは民間に」という主張です。

水道やゴミ収集事業などの、独占事業を民営化することについては、メリット・デメリットの両方がありそうです。

 

大阪都構想のデメリット(反対派の主張)

では反対派は、どのような根拠で反対しているのでしょうか?

反対派は大阪都構想は、大阪市民にとってデメリットしかないと主張しています。

くわしくお知りになりたい方は、下記自民党のサイトへ↓

『今さら聞けない大阪都構想』

 

①そもそも「大阪都」にはなれない

現法制下では「大阪府」は、「大阪都」にはなれないので、国会での法律改正が必要です。

さらに、府→都にするにあたり、住民投票が必要になります。

これは確かに反対派の主張する通りです。

名称はどうでもいいかもしれないですけど、「東京都のようになれる」ような印象を与えたいという意図は感じます。

 

大阪維新の会について、下の動画もご覧ください。

 

②都構想になると「三重行政」になってしまう

反対派の主張によると、大阪市を解体して、大阪府と特別区に分けるとされていますが、実は大阪府と特別区の間に巨大な「一部事務組合」という組織が設立されます。

大阪市が無くなってしまった場合、24区全体を一つにまとめて管理しなければならない情報システム管理や介護保険などの事務は、大阪府にも、特別区にも担当することができない事務として残ってしまいます。

(出典:今さら聞けない大阪都構想)

 

特別区とは別に、特別区4区全体の事務を担当する一部事務組合という自治体を、別に作る必要があるということです。

現状が『大阪府と大阪市(政令指定都市)』という二重行政であれば、都構想では「大阪府、一部事務組合、特別区」の『三重行政』になってしまうので、本末転倒だという主張です。

これは大きな争点になりそうです。

 

③大阪市は「政令指定都市」から、権限が村より下の「特別区」になってしまう

市などの自治体は、その地域の発展や人口規模などに応じて与えられる権限が異なります。

大阪市の人口は約275万人ですから、都道府県レベルの自治体なわけです。

都市が成長すればするほど、一般市、中核市、政令指定都市とランクが上がっていき、大阪市は政令指定都市になっています。

政令指定都市として豊富な税収により、3/4を自前で行政運営してきた大阪市は、特別区になると、自前の税収が1/4に減少してしまうと主張しています。

そうなると常に大阪府からの財源をあてにせねばならず、自立した自治体経営からほど遠いものとなってしまいます。

自主財源が少なくなると、区独自で施策を行うことが難しくなり、権限が小さくなると、自分たちの都市のことを、自分たちで決められる範囲が狭くなります。

一言で言えば、市民が受けられる行政サービスの質が低下することは避けられないということです。

それにプラスして、国からの地方交付税交付金も大阪府に入ってしまう分、特別区の収入は減ってしまうので、財政はますます苦しくなります。

反対派の主張の中で、これが一番大きな問題ですね。

 

東京都23区は戦時中のゴタゴタの中でできた制度

「東京都」はもともと「東京府」でした。そして、かつての東京は、「東京府」と「東京市」が存在していました。

ですが、東京府の8割の人口を占めていた東京市の発言力が強くなって、政府から府へ、府から市へと、トップダウンで言うことを聞かせたい軍部政府としては好ましくない状況でした。

そこで、太平洋戦争時の昭和18年(1943年)に、軍部政府は、東京市の発言力を弱くするために、東京市を分割して35区(今は23区)に分けて、政府の言うことを聞かせやすい状況を作りました。

つまり「東京都区」制度は戦時法制の一つで、国主導で実行され、どんどん国に権限が集中(中央集権)するようにするためのものだったわけです。

平和な現代では、「地方創生」という言葉があるように、地方がより成長できるように、地方ごとの権限が強化(地方分権)される時代です。

つまり、都構想は時代に逆行した制度だと主張しています。

 

特別区とは?

『特別区』は、特別地方公共団体の一種で、都の管轄にあって議会を持つ基礎的な地方公共団体(市町村に準ずる)(地方自治法第281条の2第2項・第283条)とされています。

市町村に準ずるということは、市町村より下ですね。

具体的には、特別区は上下水道・消防などの事務に関しては単独で行うことができません。また都市計画や建築確認についても、一定規模以上のものについては、法令により都に権限が留保されます。

税制面でも、事務事業の特例に対応した特別の制度が存在し、ほとんどが都との話し合いで、都から交付されます。

このように、『特別区』は極めて限られた権限と財源しか与えられません

このような状態であるため、東京都においても23区のうち、いくつかの区が、市への移行を目指しています

ここが反対派が、都構想について反対する大きな理由になっています。

『特別区(wikipedia)』

 

④都構想にかかる費用は1300億円。経済効果はほぼない。

大阪市を解体して4つの特別区を作るにあたり、初期費用は1300億円(賛成派は270億円だと主張)

経済効果があるとした維新の試算について、反対派から指摘されるたびに、何度も修正されている経緯を見ても、賛成派の出してくる経済効果については、かなり疑義が生じています。

4000億円の効果があると言われる経済効果についての中身も、反対派が指摘すると970億円に修正しました。

ところが、その970億円も、大阪市のままでできる地下鉄民営化やゴミ収集の民営化、私有地の売却、施設統合がほとんどだったと指摘され、90億円に修正されました。

ところが、さらに指摘されると、結局、本当の経済効果は1億円~10億円だと指摘されると、賛成派は「二重行政を解消しても、経済効果はない」と言い始めるなど、主張が二転三転しています。

その間、経済効果について、賛成派はまともに反論できていません。

大阪都構想の財政効果がないこと、賛成派がいかにウソをついてきたかについて、わかりやすい動画がありましたので載せておきます。

 

また、大阪市1つで運営していたものを、4つの特別区に分けることで、特別区の議会運営するランニングコストを入れると、年間で数十億円となり、むしろ赤字になるとの反対派の主張からも逃げているのが実態です。

こうした現状からしても、経済効果についてはほぼないとの主張です。

 

大阪都構想の大きな争点

大阪都構想についての争点は、以下の2点です。

大阪都構想の争点
〇賛成派→『二重行政』をなくす
×反対派→『大阪市を解体』することで、政令指定都市としての権限・財源を失う

賛成派は、反対派に対し「対案を出せ」と言うケースが多く見受けられますが、『大阪都構想』を実施したいのは賛成派ですから、今までのやり方の方がいいのか?大阪都構想の方がいいのか?というのが争点ですので、その言い分はおかしいです。

基本的に、新しく始めようという「大阪都構想」のやり方がいいのか悪いのかを、批判的に見ていく必要があります。

 

二重行政について

大阪府と大阪市の二重行政については、僕は「少しはある」と思っています。

賛成派が出してきたように、大阪府政、大阪市政において様々な箱物が作られ、試算の甘さから出来てみたら大赤字を出すということが繰り返されてきました。

大阪府・大阪市の職員というのは、一種の官僚ですから、議員の有力者や上役から試算を作るように指示された場合、それらの人の顔を潰さないようにと忖度してしまうため、どうしても計画が甘くなる傾向にあります。

そうしてやってきた自民党型政治に、有権者の批判が集まり、国政でも一時は下野しましたし、大阪においても信頼を失ってきたことは否めません。

反対派がいくら理路整然と訴えても、まったく大阪市民に響かないのは、これまで調子に乗ってきた報いともいえます。

ただし維新の議員も、その出自は元自民党の議員である人も多くいますので、同罪だと思います。

 

大阪都構想で二重行政はなくなるのか?

では、制度を変えただけで、本当に二重行政が解消するのかというと、はなはだ疑問です。

大阪都構想は、制度上は三重行政になってしまうわけですし、本当に無駄がなくなるのかどうかは、結局のところ議会でのチェック機能が働くかどうかだと思います。

人間が政治を行う以上、いらんことをしてくる人間って絶対に出てくると思います。

そのときに、野党がある程度の議席数と力をもって、チェック機能を発揮できるのかどうかが、一番大事だと思います。

 

ムダが出るのは、二重行政のせい?

賛成派が例として挙げている多くの建物を作って、ムダがあったといいますが、これって二重行政だからですか?

違いますよね。

大阪府と大阪市、それぞれの議会でチェック機能が効いていなかったからですよね。

二重行政のせいで、ムダがたくさん出たという論理は無理があります。

(出典:大阪都構想特設サイト)

上記の税金のムダ遣いになったケースですが、これらはいずれもバブル期に始まった案件で、初は黒字経営できる見込みであったものの、バブル崩壊で目論見が狂った結果、大きな赤字を出して経営破綻してしまったケースです。

もちろん経営破綻しているのですから、計画が甘かったと思いますが、それでも議会での審議を通過している分、少しはチェック機能が働いた上で動いています。

これが、借金が着実に減っている大阪市よりも、はるかに借金体質の大阪府で全て決めていくのは自殺行為ではないですか?

 

コロコロ変わる「大阪都構想」の財政効果

当初、大阪都構想が実現すると、初期費用として600億円かかるけれども、二重行政が解消されるので、毎年4000億円の削減効果が見込まれると主張していました。

ところが反対派が指摘すると、どんどん削減効果は少なくなっていき、最終的には、財政効果はあっても1~10億円と言われています。

大阪府、大阪市の規模から考えると、もう無いに等しいです。これが本当なら、二重行政はほとんどないということになります。

2020年8月の市議会で、松井市長は「現在、二重行政はない」と発言しています。

そして、橋下徹氏も松井市長も『二重行政と経済効果は関係ない』とまで言っています。

 

 

そうなると、大阪都構想を実現するために、初期コストが270億円~1300億円といわれますから、とても割に合わないことになります。

4つの特別区ができるということは、今までの1つの大阪市議会であったものが、4つの特別区議会に増えてランニングコストもそれだけ多く掛かってしまうことになります。

そうすると、大阪都構想を実施すると、かえって赤字になってしまいます。

それに、地方自治法には、「都道府県と市において二重行政がある場合は、話し合いを持つ」という規定と、「それでも折り合いがつかないときは総務大臣に仲を取り持ってもらえる」という規定も存在しており、話し合いによって解決する方法は確保されていることになります。

『大阪都構想』は、大阪府・大阪市という大きな行政機能の合併、再編を伴うだけに、大きな混乱を招くことは間違いありません。

それだけの大きな再編をしても良く変わらないのであれば、デメリットでしかありません。

 

東京都23区はうまくいってる!のウソ

東京23区はどうなの?問題なく回ってるやん!という意見は出てきそうなところですけど、そもそも東京と大阪では前提条件が全く違います。

東京都23区の人口は、東京都全体の約70%を占めています。対する大阪市の人口は、大阪府全体の30%ほどしかありません。

東京都と大阪府の中において、東京都23区の発言力と、大阪市の発言力は全く違うわけです。

大阪市は大阪府と分かれているからこそ、関西の中心といってもよい大阪市の開発に集中できるわけです。

完璧ではないにしろ、政令指定都市としてスケールメリットがあり、便利で魅力的な街づくりをしてきたわけです。

それが4つの特別区に分けられて、権限も財源も奪われてしまえば、もはや大阪府の奴隷と化す他ありません。

そもそも東京都23区では、毎年の特別区長会において、毎年「世田谷市」とか「新宿市」になりたがっていて、要望を出しています。

でも、支配している側の東京都が、そんなことは許さない。

それでも、東京都23区については、日本のほぼすべてが集中しているので発展しています。

東京の繁栄は特別区だからではなく、東京一極集中しているからです。

そして大阪からは、いま企業の本社機能がどんどん東京に移転しているので、東京と同じ方法は通用しません。

大阪を盛り上げていくには、別のプロジェクトを考えないといけないわけです。

しかし、大阪都構想はいわゆる緊縮財政を行っていくわけですから、とうぜん大阪の経済は縮小していきます。ただでさえ人口が減っていくのに。

それなのに、路上で賛成派が『都構想が実現したら、東京みたいに発展するんですよ』と言っていましたが、「そんなすぐバレるウソを平気でつくのか」と思います。

 

橋下徹氏の発言からみる本当の狙い

2011年、橋下徹氏が大阪市長就任直前の大阪府知事時代の発言が、当時の新聞でも報じられています。

「今秋に想定される府知事、大阪市長のダブル選を『大阪都構想』の信を問う最終決戦と位置づけ、『トリプルスコアで勝たないと役所は生まれ変わらない』と気勢を上げた。

『大阪市が持っている権限、力、お金をむしり取る』と挑発的な言葉で、市への対抗心をむき出しにし、秋の陣に向けた動きを本格化させた」

(『読売新聞』大阪版、2011年6月30日)

 

大阪府は2011~2017年度に起債許可団体に転落するなど、借金を増やし続けてきました。

要するに、大阪都構想の目的は、大阪市のお金を、大阪府に吸い上げ、大阪府の借金返済に使おうとしているのです。

そうすれば、『大阪府の借金を減らしたという功績』を宣伝できるようになり、その後は国政進出を狙っていると言われています。

大阪府の財政状況をよくすることが、大阪全体の利益につながるとか適当にいっておけば、よく考えない有権者は「あぁ、そうなのかな?維新の会のおかげで、大阪府の借金も減ってきた!」みたいに簡単にだませるでしょうね。

でも、それでは大阪府の借金体質が変わったわけではありません。

他人のお金を盗んで、借金返済に充てただけとなり、大阪府はわずかに持ち直すものの、大阪のメインエンジンである大阪市は、大阪府の借金返済のためだけに使われるようになります。

大阪市をつぶして、大阪府ですべて決めるという制度を作る前に、大阪府の借金を減らす現実的な方法を考えて実施していく方が先ではないでしょうか。

また「大阪府の借金を減らしていく」と言いながら、橋下徹氏が大阪府知事になったときから、大阪府の借金は増えるスピードがあがったという過去もあります。

維新の会は言っていることと、実際にやっていることが全く逆ではないでしょうか?

 

大阪市が解体されると、どうなるのか?

反対派が主張する大阪市が解体されると大変なことになるという主張ですが、どうなるのでしょうか?

大阪市は現在、自治権がもっとも大きな政令指定都市ですが、この権利を失うということです。

 

政令指定都市でなくなると、どうなる?

大阪市が政令指定都市でなくなって、特別区になることが、それほど大きな損失になるのでしょうか?

大阪市民が失う権利
①都市計画の権利を失う
②教育、産業政策、雇用政策の権利を失い、大阪府に一元化する
③大阪市の市民税の3/4が大阪府税となる。大阪市には使われなくなる。
④国からの地方交付税交付金が大阪府に渡り、特別区にいくら渡されるかは、後の話し合いとなる。決定権は大阪府。
⑤大阪市の資産11.5兆円のうち、大阪府が5.2兆円(45%)を吸い上げる) 

①梅田、難波、天王寺、新大阪などで、大きなビルが必要となったり、地下街の開発を行うなどの都市計画が必要になっても、すべて大阪府にお伺いを立てて、許可してもらわないといけなくなります。

大阪市が政令指定都市のまま存続していれば、大阪市議会で議論すれば、すぐに行うことができます。

しかし、大阪府ですべて決める大阪都構想が実施されたとき、大阪全体で、人口は30%ほど、面積は10%ほどの大阪市の意見は、大阪市だけで決められた時代より、確実に後ろに追いやられますよね。

 

②大阪市内とそれ以外の郊外とは事情が何もかも異なるのに、大阪府にすべて権限がいってしまいます。

特別区は意見は言えても、決定権はほぼありません。

 

③大阪市民が払った税金なのに、大阪府に召し上げられてしまいます。その税金が大阪市民のために使われる保証は何もありません。

「梅田や難波は十分に発展してますやん!郊外はまだまだやから、先に田舎の方から整備しましょう!」となっても、何ら不思議はありません。

 

④もともと大阪市に入って、大阪市民のために使えるお金が、大阪府のご機嫌を取って、分け与えてもらわないといけなくなる。

今は、自分たちのお金を自分たちのために使えているのに、大阪府から恵んでもらわないといけないのでしょう?

また、4つの特別区の間でも、利害調整や予算の奪い合いなど混乱が起こることは間違いありません。

 

⑤大阪市民の資産が、半分も大阪府に召し上げられて、勝手に売却される恐れがある。

大阪市が大事に貯めてきたものが、なぜ大阪府のものにされないといけないのでしょう?

大阪府は借金が減らない状況ですので、大阪市の資産売却によって生まれたお金で、大阪府の借金返済に使われることも出てくるはずです。

 

と、例をあげると良いことは何もありません。

一言でいうと、大阪都構想』は、大阪市民が自分から大阪府の奴隷になりにいく制度といえます。

松井市長は、11月1日の住民投票の投票用紙に『大阪市を廃止して、4つの特別区を設置する案に、賛成ですか?反対ですか?』となることに難色を示し、『大阪市役所を廃止』に書き換えろと言いましたが、真っ赤なウソなので認められませんでした。

彼らはもっともらしく言っていますが、下の動画は大ウソです。大阪市をつぶして、かわりに4つの特別区を設置するから、4つの特別区役所ができるんですよ。

『大都市地域における特別区の設置に関する法律』の第一条に「この法律は、道府県の区域内において関係市町村を廃止し、特別区を設けるための手続並びに特別区と道府県の事務の分担並びに税源の配分及び財政の調整に関する意見の申出に係る措置について定めることにより、地域の実情に応じた大都市制度の特例を設けることを目的とする。」と、しっかり規定されています。

マスコミを前にしても平気でウソをつくのを見て、驚かれた方もいらっしゃるかもしれませんが、維新の会は「一事が万事」この調子です。

これまで維新の会は「大阪市はなくならない。大阪市役所がなくなるだけだ。」と、一番大事な部分についてウソをついてきました。

しかし、そうした詐欺行為は許されるものではありません。

 

二度と大阪市には戻れない

よく言われる無責任なこととして「一度やってみて、ダメだったら戻せばいい」と言う人がいます。

しかし、現行の地方自治法において、特別区は大阪市に戻す法律がなく、二度と元の大阪市には戻れません。

辛坊治郎が「そんなの法律を変えちゃえばいい」と安易に言っていましたが、そんなことは絶望的に難しいのです。

まず、大阪市民は大阪府の30%しかいないので、旧大阪市民が大阪市に戻りたいと言っても、支配している大阪府が許さない可能性が高い。

また、地方自治法を改正しないといけないので、日本全体の地方自治に関わることですから、大阪だけ改正してくれと言っても、とても難しいのです。

特に、強硬に反対するのは東京都です。

実質的に、23区を支配下におく東京都は、23区の特別区長会において、毎年のように「区から市に戻りたい」という意見が出ても、無視し続けています。

東京都からすると、仮に23区が東京市になって抜けてしまうと、今までの30%の人口しかない郊外と、小笠原諸島のような離島だけしか影響力を発揮できなくなってしまいます。

大幅に権限と財源が失われるため、そんなことを承知するわけがありません。

これが絶望的に難しいという理由なのです。

 

その他、大阪都構想がいかに制度として欠陥があるかについては、下の動画をご覧ください。

 

大阪維新の会の動画『大阪都構想学園』

「大阪都構想学園」という動画が1~8限目まであるので、この内容について検証したいと思います。

8つの動画を見て思うのは、大阪都構想の問題の本質である『大阪市の解体』『自治権を失う』という難しい問題にはほとんど触れず、目に見えやすい部分、問題の本質とは違うことだけを取り上げて、大丈夫ですよと言っているのが、イメージ戦略がうまいと同時に、詐欺師のような卑怯なやり方だと思います。

 

大阪都構想学園1限目~住民サービスは下がる?!~

住民サービスは下がるのか?についての動画をご覧ください。

 

住民サービスを決めるのは、お金だと言っています。これは正しいです。お金があってはじめて、住民サービスを行えるわけですから。

では争点は、特別区になったときに「お金はあるのか」「お金はないのか」ですね。

この動画では、大阪市が特別区になったときに、お金は減らないと言っています。

特別区になるときに、予算も大阪府に一部移譲するけれども、大阪市がやっていた仕事とお金をセットで大阪府に渡すから、特別区に残るお金は変わらないという主張です。

お金が変わらない以上、住民サービスの質は変わらないと言っていますが、これはウソです。

自治体として、権限と財源が吸い取られるのに、大阪市民が使えるお金がそのままである訳がありません。

お金は変わらないと言っていますが、何の根拠も示していません。

お金も権限もなくなるので、特別区は極めて小さなサービスしか行えなくなり、一定以上のサービスを行おうとすると、すべて大阪府の許可が必要となります。

今までは、大阪市は誰にも邪魔されずに行えていた事業を、すべて大阪府の了承を得ないといけなくなるわけですから、住民サービスが下がる可能性が極めて高いと言わざるを得ません。

 

大阪都構想学園2限目~区役所は無くなる?!~

区役所は無くなる?の動画をご覧ください。

 

いま存在している24の区役所という建物が無くなることはないという主張です。

そりゃ無くなりませんよ。無くす必要がないし、無くしたら不便になりますから。

でも、区役所が減らないことが問題ではありません。

なるべくムダがないように、中之島にある大阪市役所1つだったものを、4つの特別区役所が出来てしまうことが問題なのです。

1つだったものが4つになれば、当然ランニングコストが増えてしまいます。

4人家族が、みんな別居すれば、コストは当然大きくなりますよね。

権限も財源も大阪府に奪われるのにも関わらず、今までより余計なコストがかかるという最悪な状態になってしまいます。

もちろん4つの特別区には、それぞれ議会場なども必要となります。

あまりにもお金がかかるので、今の大阪市議会場を、4つの特別区が間借りするという意味不明なことをやろうとしています。

くわえて大阪府、特別区でやりきれない仕事が「一部事務組合」という組織が設立され、そちらでも初期費用、ランニングコストが発生してしまいます。

二重行政のムダを省くと言いながら、三重行政にしてこれまでの何倍もムダが発生することが問題なのです。

当初は、それぞれの特別区役所まで建てようとさえしていました。

これだと目立ってしまい、反感を買うから、既存の庁舎を使おうということになっただけなのです。

この動画のテーマである「区役所という建物がなくなるの?」という話がちっぽけに見えるくらいに、バレにくくコストがかかり、住民サービスの低下をまねくのが「大阪都構想」なのです。

 

大阪都構想学園3限目~住所について~

大阪都構想が実現したときの住所表記の動画です。

 

住所が変わることは、それほど大きな問題ではないかもしれませんが、色々と表記が変わることだけでも余計なコストがかかります。

ちなみに、大阪市内の町の住所表示を変更するだけで、約13億円かかる試算が出ています。

大阪都構想を実施することで、よほどのメリットがある場合や、現在の住所表記で不具合がなければ、特にやる必要はないですよね。

 

大阪都構想学園4限目~二重行政について~

賛成派が一番大きく問題だという「二重行政」についての動画をご覧ください。

 

二重行政があるというなら、きちんと数字で、これだけムダがあると明示できないといけません。

でないと「二重行政があるっぽい」という感覚だけの話になってしまいますから。

ここでは、『大阪府知事と大阪市長の人間関係が合わなければ、また二重行政が発生する』と言っていますが、そもそも維新の出してきた『大阪都構想』の経済効果は、全くのデタラメです。

経済効果としての数字が、反対派が出すように1~10億円で、それに対して賛成派は全く反論できていないどころか、自分たちも財政効果がないと認めている。

そうである以上、これまでも二重行政にならないように、大阪府・大阪市のそれぞれの職員・議会が、完璧ではないにしろ、まじめに仕事をしてきたと解釈するのが自然です。

さらに、知事と市長の他に、それぞれの議会があって、利益が反する場合に、決められない政治に戻ってしまうと言っています。

しかし、社会には色々な利害関係人がいて、その上で議会において審議して、地方自治が進められているのであり、それぞれの議会で審議したら、止まってしまうような案件はそもそも進めてはいけない案件です。

それでも進めた方がいいという案件であれば、大阪府・大阪市それぞれが国に働きかけて、解決の道を探っていくわけです。

この動画では「なにわ筋線」を通して、大阪の中心から関西空港まで鉄道を通そうとなったときに、大阪市議会が反対したら、事業が進められなくなると言っていますが、そうした利害を調整するのが政治でしょう?

その「なにわ筋線」がとんでもない赤字を生むようなことがないように、府市それぞれの議会で審議するわけです。

利害調整がぶつかり、案件が進まないのは『府市合わせ』なのではなく、利害がぶつかったときこそ、お互いの利害を突き合わせて、調整していかないといけないのです。

利害調整するのは面倒くさいから、大阪市の権限と力、金を剥ぎ取ろうというのでは、民主主義とはいえませんし、あまりにも乱暴だと言わざるを得ません。

それなのに、大阪府が大阪市の意見を聞かずに、大阪府の好きなようにできるようにするのが『大阪都構想』です。

そんな強引なことになってもいいのでしょうか?大阪市の中心といってもいい大阪市民の意見は完全に無視されかねません。

大阪市という巨大都市は大阪市で政治を行う。大阪府は大阪全体を見て政治を行う。

その上で、事業・利害がまたがるときは調整していくというのは、地方自治、民主主義において当たり前のことだと思います。

維新の会は、大阪府と大阪市の間に、二重行政がないことがバレて、それを誤魔化すために「二重行政がなくなったのは、知事も市長も維新の会になったからだ」と論点をすり替えています。

そして「以前の暗黒時代に戻してもいいのか?戻さないために制度化するのが都構想だ」と言っていますが、何を根拠にそうしたことを言っているのか全く示さず、わめき散らしているだけです。

 

大阪都構想学園5限目~都構想のデメリットについて~

「大阪都構想」のデメリットについての動画をご覧ください。

 

この動画では、大阪都構想のデメリットは、エアコンの買い換えに例えて、初期費用が掛かることだと言っています。

しかし、最初に費用がかかっても、それによって経済効果が見込めるので、十分に回収できるという主張をしています。

しかし、反対派の指摘を受けて『大阪都構想』に経済効果はほぼないことがわかっています。

くわえて、4つの特別区にしたことによるランニングコストが余計に毎年30億円かかることを自分たちも認めています。

当然ながら、職員も増やさないといけません。

にも関わらず、そうしたことには全く触れず、いま配布しているパンフレットでもいまだに経済効果が4000億円以上あると、大々的に宣伝までしているのは、悪質だと言わざるを得ません。

根拠は破綻していて、自分たちでも認めているにも関わらず、その破綻した根拠を、今でも掲載し続けているわけですから。

仮に、経済効果が20億円あったとしても、ランニングコスト30億円では-10億円で赤字になりますね。

ですから『大阪都構想』の初期費用を回収することは、永久に不可能なのです。

 

初期費用を241億円に減らしたことで起きる弊害

維新の会と公明党が謀議した結果、初期費用が600億円→241億円にまで減らしたと言っています。

その中身として、特別区役所を新たに作ることを避けたことで、4つの特別区の職員は、下記のような極めてイビツな配置となります。

中央区の680人なんてATC。すぐ横は海です。

ATCは南海トラフ地震で津波が起きた場合、水没することがわかっています。

ATCのすぐ隣にあるWTCには、橋本知事時代に大阪府が買い取って、大阪府の職員がたくさん働いていますが、維新の会って防災を全く考えない人たちなんですね。

「4つの特別区に分けるから、住民にきめ細かなサービスができる」と言っていますが、これを見ただけで『いや無理でしょ』ということがわかると思います。

「その件はね、中之島に行って聞いてきてください」ということが、十分に起こりえます。

こんなことは絶対に続かないですよね。

不便すぎるから、やっぱり本庁舎を作ろうということになるはずです。ですから実質、初期費用は241億円では済まないのです。

「本庁舎を建てるとか、そういうことは特別区の議会で、勝手に決めてね」という、ある種の責任転嫁で、費用を少なく見せるためのトリックです。

特別区は権限も財源も奪われた後に、そんなお金を使っていたら、住民サービスは間違いなく低下します。

 

大阪都構想学園6限目~特別区設置後の防災体制について~

都構想が実現した後の防災体制について説明していますが、まぁこれは言う通りだと思います。

 

こんな市民の安全に関わる体制を、簡単に縮小できるわけがありませんから。

ただし、最初だけかもしれません。

そもそも特別区の権限が極めて小さく、予算も大阪府からのお金に頼る体質で不安定である以上、また、大阪府に吸い上げたお金が大阪府の借金返済に使われる可能性が高い中で、いつまで現在の防災体制を維持できるかわかりません。

なお、4つの特別区のうち、天王寺区は何回トラフ地震による津波などの影響がほぼないことがわかっています。

ということは、他の区とは防災体制における負担が全く違う中で、4つの特別区の間で予算の奪い合いという、当然に起こりうる問題を包含している以上、市民にとって目立たない防災は後回しになる危険性をはらんでいると言わざるを得ません。

 

防災の観点からみた「大阪都構想」の未熟さについては、下の動画をご覧ください。

 

大阪都構想学園7限目~都構想の必要性について~

大阪都構想の必要性についての動画をご覧ください。

 

①広域行政は大阪府で、基礎自治行政は大阪市に分けた方が話が進みやすい、②大阪府と大阪市の利益が相反する場合、決まらないことが、市民にとっても府民にとっても不利益になると主張しています。

しかし、市街地、オフィス街、港湾、観光地を多く抱える大阪市と、ベッドタウンの郊外の市とは、自ずから立場も役割も違います。

大阪府の方が、大阪市より行政能力が高いのなら、府市の垣根を取り払っても構わないかもしれません。

しかし、大阪市がどれだけ大きなプロジェクトを運営してきていると思いますか?

地下街から超高層ビルまで、網の目のように張り巡らされたキタ、ミナミ、天王寺などの大規模な都市開発

御堂筋や高速道路などの道路事業

地下鉄やJR・複数の私鉄を適切に配置・運営

大阪港などの大型港湾事業

複雑で細かいチェックが必要で、かつ失敗が許されない都市計画について許可したり、改善命令を出したりという行政判断は、一朝一夕でできるようになるものではありません。

公務員は楽だなどという人がいるかもしれませんが、とんでもありません。メチャクチャ高い能力をもった方々が、死ぬほど残業して働いておられます。

これら大きなプロジェクトについては、大阪府はほとんどノウハウなど持っておらず、大阪市の方が、大阪府よりもはるかに高い行政能力を持っています。

今までロクにやったことがない大阪府が、大阪市に代わってこうした事業をできるわけがありません。

大阪都構想によって権限をもったとしても、大阪府の職員では、大阪市の運営について到底、判断がつかないはずです。

 

また、その高い行政能力を持つ大阪市を、4つの特別区に分けてしまえば、大阪市の行政能力の低下を招くこととなります。

そうなれば、大阪市は今後「リニア新幹線の誘致」「北陸新幹線の整備」「うめきた開発」「阪急電車の延伸」などの大型プロジェクトを進めることに支障をきたすようになります。

(出典:リニア中央新幹線 早期全線開業実現協議会)

 

すると、大阪そして関西のメインエンジンである大阪市の没落は避けられなくなります。

ここで賛成派が言っている内容は、いずれも机上の空論であり、経験・ノウハウがない大阪府が、大阪市の運営をできるほど簡単ではないのです。

それだけ日本全国で見ても、大阪市の持つノウハウと人材の蓄積はものすごいのです。

しかし、吸収合併される側の大阪市の職員の方が、大阪府の職員よりはるかに高い行政能力を持っていても、しょせんは合併される側ですから、アゴで使われるだけです。

府政、市政は間違いなく混乱し、停滞してしまうでしょう。

大阪市ほど、大きなプロジェクトの経験もノウハウもない大阪府の方が、むしろ基礎自治を大阪府下に満遍なく広げていく方が現実的なのです。

 

大阪都構想学園8限目~市の権限が府に奪われる?~

大阪市の権限が大阪府に奪われるのか?について、ご覧ください。

 

特別区については、地方自治法281~283条に規定されています。

その中で、281条の2第2項で「特別区は、基礎的な地方公共団体として、前項において特別区の存する区域を通じて都が一体的に処理するものとされているものを除き、一般的に、第二条第三項において市町村が処理するものとされている事務を処理するものとする。」となっています。

要するに、(市町村が処理する事務)-(都が一体的に処理するもの)=特別区ということですから、市町村より権限がないのです。

この動画では、都構想に反対するのは権限(既得権)を持っている人とレッテル張りしていますが、それを言うなら権限(既得権)を持っているのは大阪市民ですよ。

議員は大阪市民を代表して、政治を行っているに過ぎません。利害関係人だって、大阪市民です。

変な政治をする人は選挙で落とせばいいだけです。大阪市をつぶすことと何の関係もない。

大阪市民は人口も多く、重要な場所であるため、政令指定都市として大きな自治権が与えられており、「大阪市のことは誰にも邪魔されず、大阪市民で決めて、予算執行する権利」を持っています。

これのどこが、利権(既得権)なんでしょうか?

 

1~8時限目について、総合的に反論している動画も、ぜひご覧ください。

 

大阪都構想のメリット・デメリット

それでは『大阪都構想』について、まとめていきたいと思います。

 

大阪都構想のメリット

正直に言って、大阪都構想にメリットなど何もありません。

どうにかして1つあげるとすれば、大阪市は4つの特別区に分断されて、予算も権限も奪われることで、大阪府がすべてを決めるので、二重行政は起こらなくなります。

というよりも、特別区では大きな案件は何も決めることができなくなります。

ただし、維新が出してきた大阪都構想の経済効果がほぼないということは、二重行政もほぼないことを示しています。

「行政のムダがある」ことと、「二重行政」とは全く別次元の話です。

したがって、大阪都構想が実施されたからといって、行政のムダがなくなるとは限りません。それは、あくまで府議会でのチェック機能が働くかどうかです。

大阪市よりはるかに財政状況が悪い大阪府が、大阪市のムダについて偉そうなことを言うのは違うと思います。

 

大阪都構想のデメリット

大阪都構想を実施することでのデメリットを、おさらいしておきましょう。

①そもそも大阪都にはなれない
②大阪都構想で三重行政になり、ムダが増える
③政令指定都市としての権限と財源を奪われる
④失敗しても2度と大阪市には戻れない

もう十分に「大阪都構想」の不備については語ってきたので、十分だと思いますが、大阪市は高い自治と財源、そして西日本一の大都市として、関西を引っ張ってきました。

それなのに、大阪市民は権限を奪われて、何も決められなくなり、大阪府の機嫌を伺わないといけなくなります。

自分たちの財産を、他人の借金の返済に充てられ自分たちで使えていたお金を、他人が使う建物や道路に使われるなんて、すべてバレたときにどう思うんでしょうね。

 

大阪府・市が一体となって発展するのウソ

賛成派がよく言うのが「広域行政を大阪府に一元化すれば、意志決定のスピードが増して政策を進めやすくなるので、大阪の発展につながる」という理屈です。

しかし、都構想というのは、「大阪府」「一部事務組合」「4つの特別区」という三重行政になります。

ちなみに、一部事務組合は4つの特別区がお金を出し合って作る地方公共団体です(地方自治法1条の3第3項、同284条)。

何をするかというと、消防・ゴミ処理・火葬場などの運営行政サービスの一部を共同で行うことを目的として設置する組織で、それぞれの特別区がバラバラに持つと非効率なので、そうした地方自治体を作るのです。

今後、旧大阪市を含む事業が必要となったとき、決定権があるのは大阪府ですが、一部事務組合と4つの特別区とも利害調整が必要となるのです。

今までは、「大阪府」「大阪市」の1対1で利害調整すれば良かったのに、かえって利害調整の手間と時間が増えるのです。

だから、都構想によって、意志決定のスピードUPが図られるというのは、実際はあり得ないことなのです。

 

下の動画でくわしく解説されています。

 

『大阪都構想』賛成反対の分かれ目

11月1日の大阪市民による住民投票は、どうなるでしょうか?

賛成派は『大阪都構想』の制度の未熟さを指摘されるたびに、言い訳とごまかし、ときに恫喝して、とても大人の議論ができているとは思えません。

しかし、イメージ戦略だけは得意で、吉村知事の人気もあり、現在のところ、大阪では「賛成49%」と優勢です。

対する反対派は、公明党が賛成にまわったこともあり、現在は「反対39%」と劣勢ですが、もう一度ていねいに制度の不備について、市民に訴えていくとしています。

 

都構想が成立すると、どうなるのか?

要するに、二重行政をなくすために、大阪市を解体して、大阪府の支配下に置くかor置かないのかということが争点です。

維新がいいと思っている人は、きちんと法律や行政の仕組みがわかっていないと言わざるを得ません。

大阪市については、三重行政になって制度的にもややこしくなりますし、予算も大阪府に吸い上げられ、4つの特別区は大阪府には絶対に逆らえなくなります。

反対派が言うように、貧乏な大阪府が、比較的裕福な大阪市を乗っ取る構想です。

大阪市民が受けられる行政サービスの質は低下しますし、かなりの期間、行政は混乱することでしょう。

大阪市が没落していく理由については、下の動画をご覧ください。

 

大阪府は最初は得をして、大阪市は大損する

しかし、混乱があったとしても、大阪府がすべてを仕切る体制にするのか、しないのか。

そうするだけのメリットがあるのか?

結論として、大阪市民は確実に大損することになります。はっきりいって、何の利点もありません。

政令指定都市として、高い自治権と潤沢な予算を失います。

大阪府は、大阪市の資産と権限、税収を奪えるので、大阪府の借金の返済に使われることでしょう。

ただし、それらは維新の会の手柄として利用されるだけで、大阪府民にも何ら恩恵はありません。

しかも、大阪府全体として、大阪市というメインエンジンを失い、中長期的には大阪全体、いや関西全体が大きく低迷することでしょう。

ひいては、日本は西の大経済圏を没落させることになり、日本経済全体に暗い影を落とすことになってしまいます。

 

都構想では、行政のムダはなくならない

また、二重行政の無駄がなくなるのかどうかも、全くわかりません。大阪府がすべてを仕切ったとしても、無駄がなくなると言い切れないはずです。

賛成派は良いことばかりのように言いますが、大阪都構想は、制度としてはゴミみたいな構想です。

都市計画を専門とする多くの学者が、大阪都構想の危険性を指摘しても、維新の会をはじめとする賛成派は、市民さえ騙せれば、それでいいのです。

これだけ成熟した社会で、具体的な成長の施策もなく、制度を変えたぐらいで劇的に良くなるわけがありません。

もっと地道に、先を見据えて的確に施策をしていかないといけないはずです。

これまでだって、優秀な大阪府と大阪市の職員がついて、議会である程度のチェック機能を保ちつつ、政治を行ってきたわけで、メチャクチャ混乱するようなことはなかったのですから。

維新の会は、大阪の自民党を一時的に倒しても、国政の民主党政権時のように、すぐに馬脚をあらわすことでしょう。

これまでも、維新の会については不祥事が頻発しているのに、マスコミはなぜか維新の会について、ほとんど追求してきませんでした。

国政も憲法改正のために、維新の会というカードを残しておきたいがために、自民党大阪本部がいかに要請しても、安倍政権関係者はほとんど大阪に入ってくることはありませんでした。

 

11月2日から大阪の行政は大混乱する

もし、住民投票が賛成多数で可決したら、2025年1月1日までの約4年間で、大阪都構想に沿った組織編成を行っていきます。

大阪市職員は、現在は約35,000人います。20,000人は次の配置が決まっていますが、15,000人は何も決まっていません。

さらに、35,000人分の仕事の引き継ぎをしていく必要があり、そうした業務に忙殺されます。

大阪府も、大阪市職員の一部を受け入れ、また新たにやったこともない今までより遙かにレベルの高い業務を理解していく必要があり、対応していける体制を整えていかなければなりません。

大阪府も特別区も大混乱していくはずです。

郵政民営化のときも、社会保険庁を年金機構に改革していったときも、組織再編に忙殺されて、まともに業務が進まなかったのは周知の事実です。

そして、かえって非効率になっていったのです。

 

郵政民営化の時代を経験された京都大学大学院助教の川端祐一郎さんの意見です。ぜひご覧ください。

 

殺される前に辞めるべき!?大阪府・大阪市職員がヤバすぎる

公務員というと、身分が保障されていて、仕事が楽というイメージをお持ちの方もいるかと思いますが、実際は真逆で、かなりしんどい職業です。

労働基準法に違反するからと、ぎりぎりでタイムカードをおされ、サービス残業となっているケースもとても多いです。

大阪府・大阪市の職員も同じで、うつ病などを発症して、休職している職員もたくさんいます。

大阪都構想が実施されれば、2025年1月1日までの移行期間において、莫大なお金と膨大な業務の引き継ぎが必要となります。

当然ながら、大きな混乱をもたらし、府政・市政は停滞します。しかし、詐欺師集団の維新の会がそれで満足するわけがありません。

論理破綻したバカげた政策の立案、ムダでかつ市民に不利益なことをやらされる苦痛、維新の会が増やした業務量をすべて職員がやらないといけません。過労死がどんどん出てくるかもしれません。

人件費が増えるので、人の補充も行われません。非正規でたくさん雇うことになるかもしれません。

事情がわかっている大阪府・大阪市の職員は戦々恐々としていることでしょう。

そうして作られた歪みは、大阪府・大阪市の職員が背負わされることになります。とんでもないほど残業が増え、心身ともに大きな負担となるに違いありません。

若い方で公務員を目指している方がもしいたら、これからは、大阪府と大阪市の職員にだけは絶対になってはいけません。

「歴史的な転換期を迎えた大阪で、あなたの力をお貸しください」とか、しょうもないキャッチフレーズに引っかかってはいけませんよ。

大阪市が二度と元に戻らないように、あなたの大事な体を壊してしまえば、二度と元には戻りません。

他に、やりがいのある自治体はいくらでもあります。

 

大阪市に隣接する市は、住民投票なしで都構想に組み込まれる恐れ

大阪都構想の根拠法ともいえる「大都市地域における特別区の設置に関する法律」の第13条1項では、大阪市を廃止して複数の特別区にするには住民投票が必要だと規定されています。

しかし、旧大阪市に隣接する市が後に続き、1つの特別区になる場合は住民投票は不要なのです(同第13条2項)。

大阪府とその隣接市で制度案を作り、それぞれの議会で議決するだけでよくなってしまいます。

ですから、大阪市が廃止された場合、大阪市に隣接する以下の市では、維新の会と公明党で過半数をとってしまうと、議会の議決だけで、大阪都構想に組み込まれていまいます。

大阪市の隣接市
・豊中市
・吹田市
・摂津市
・守口市
・門真市
・大東市
・東大阪市
・八尾市
・松原市
・堺市

もう悪夢としか言いようがありません。

 

雰囲気だけで決めちゃう大阪人

僕は兵庫県出身だから、大阪には正直あまり思い入れがなくて、冷静に見てしまうのですが、大阪の人ってきちんと中身を見ないで、本当に適当に決めちゃいますよね。

「都構想の中身は全然わからんけど、吉村さんはイケメンやし、頑張ってはるから!」とか平気で言いますよね。

イケメンなんか全く関係ないですし、正しい方向にむけて頑張らないと、何の意味もありません。

 

過去の失敗から学ぼう

過去にも「小さなことからコツコツと」と言いながら、小さなことも何もしてこなかった西川きよし。

本当に政治に思い入れがあれば、議員を辞めても、政治的な発言って少しはするものだと思いますけど、もうすっかり忘れている。

自分のために頑張っている選挙の運動員にセクハラして、最初は頑なに否定しておきながら、裁判が始まるとあっさり認めて辞職した横山ノック。

自民党の推薦を受けて、選挙活動をすべて手伝ってもらいながら、大阪府知事に当選した途端、自民党は抵抗勢力と決めつけた橋下徹。

そうやって大阪は適当に選挙をしてきて、何度も失敗しているのに、今度は取り返しのつかない失敗をしてしまうのでしょうか。

 

公明党って何がしたいの?

各会派の動きを見ていて、もっとも腑に落ちないのが公明党です。

この人たちは何がしたいのでしょうか?僕には全くわかりません。

東京では小池百合子氏についてみたり、国政では自民党と連立政権。

 

大阪では、ついこの間まで「都構想に絶対反対!」と言っていたのに、『衆議院選挙で大阪の選挙区に刺客を送るぞ』と維新に脅されると、あっさり都構想賛成にまわっています。

目先の議席のために、信念を曲げて、維新の会のウソに付き合うのは卑怯としか言いようがありません。

 

 

下のつぶやきにおいても「東京23区が村以下だと思いますか?」などと、イメージだけの反論をしています。

答えは「もちろん村以下です」

東京が発展しているのと、制度として「特別区」に自治権・財源がないことは全く関係がありません。

いくら「協定書に、予算も住民サービスも下げないと盛り込んだから大丈夫です」といっても、制度として住民サービスの維持なんて絶対に無理なんですから、こういうウソは本当に卑怯です。

 

こういう訳のわからないことばかりしてると、まともな人から信用を失いますよ。

維新の会からも「公明・創価学会は脅せば、簡単になびく」とバカにされているでしょうし、大阪において自民党との連立なんて、実質的には壊れてしまっています。

 

橋下徹氏のケンカ論法

橋下徹氏や維新の会のやり方を見ていると、相手が紳士的に話し合おうとしていても、けんか腰でカマして、論破したかのように振る舞っています。

そういうケンカ論法で、ここまでずっとやってきました。

それを見た人は、まるで強くて自信を持って頑張っているような錯覚を起こしてしまいます。

でも、そうやって自分たち以外は、全員悪者にしてしまって大丈夫ですか?そんなすべてが悪い人なんて、まぁいないですよ。

僕は維新の会が落ち目になった場合は、落ち武者狩りでひどい目にあると思っています。

これだけウソを垂れ流し、調子に乗っちゃうと許してもらえないでしょう。

 

滝山はどうする?

僕は今のところ大阪市民ですから、大損することがわかっている大阪都構想には反対票を投じます。

大阪市民で、このゴミみたいな大阪都構想に賛成という方は、中身をきちんと理解していないはずです。

大阪では、ニュース番組でも、バカな吉本芸人が出てきて、適当なことばかり言っていますけど、あんなのテレビに出していいんですかね。

まぁ、僕は兵庫県出身ですし、大阪がどうしようもなく悪くなってしまったら、どこかに移住するという選択肢もありますけど…。

 

最後に、藤井聡氏(京都大学大学院教授)と三橋貴明(経済評論家)の対談をご覧になってください。

問題の本質を語っておられます。

都構想の真実 「大阪市廃止」が導く日本の没落

 

最後に

大阪都構想について、自分なりに考察してみました。

僕の結論は出ていますが、大阪市民がきちんと勉強して、しっかり考えて結論を出すべきだと思います。

この『大阪都構想』はきちんと勉強しないと、理解することが難しい問題です。

詐欺師のような連中に、だまされないようにしないといけません。

大阪が健全に発展していくために、みんなで努力していきたいですね。

最後までお読みいただき、誠にありがとうございます。

 

 

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