【2020年・第52回全日本大学駅伝】大混戦を制した駒澤大学が優勝!!

B!

 

 

昨日11月1日、全日本大学駅伝が行われました。

いやぁ、すごかったですね!最後まで本当にわからなかった!

駒沢大学の田澤選手が最後に抜け出したときは、「あっ!出た!」と声が出ました。

各選手への批評も含めて、感想をお話したいと思いますので、少しお付き合いいただければと思います。

 

全日本大学駅伝の総評

駅伝ファンにとって、待ちに待った学生駅伝でした。全体として、ここまでもつれるとは思いませんでしたね。

前半からガンガン前に出ていくガチンコの戦いで、タイムに現れない各選手の強さと弱さが見えたように思います。

 

『第52回・全日本大学駅伝の大会結果・成績表』

 

各大学で今ひとつ流れに乗れない選手がいて、少しずつブレーキがかかっているうちに、終盤の7区になっても、テレビ画面に9校くらい映っていて、もうドキドキでした。

ただ、箱根駅伝予選会を走った大学は、やはり疲れがちょっと見られたのが残念でしたね。

そして、駒沢・田澤選手と東海・名取選手のデッドヒートは、本当に手に汗握りました。

 

各大学の批評

各大学と各選手の寸評をしていきたいと思います。

出場された全選手が凄まじい努力をされていると思いますし、尊敬しています。

しかし、評価というものは厳しくあるべきですし、それが選手の更なる向上につながると思います。

また、ここに上がってくるチームは優勝争いをするチームばかりですから、一流だからこそ評価はどうしても厳しくなります。

したがって、かなり辛辣に書いていますが、それを理解した上でご覧いただければと思います。

評価基準
☆ - (区間1~3位)文句なしの大活躍
◎ - (区間4~6位)予想以上の活躍
〇 - (区間7~8位)期待通り。計算できる戦力
△ - (区間9~10位)イマイチ乗り切れなかった
× - (区間11位以下)戦犯級。失敗を糧に頑張れ

 

陸上競技マガジン 2020年 12 月号 [雑誌]

 

 

月刊陸上競技 2020年 12 月号 [雑誌]

 

1位:駒澤大学

特に大きなブレーキもなく、全員がつないで勝った。

小島も神戸も残しているし、箱根もピークを合わせて良いレースを見せて欲しい。

田澤選手は文句なしの学生トップ。

1 加藤 淳(4) 三浦選手には置いていかれたが、上位でまとめ及第点といえる
2 花尾恭輔(1) 1年生の初駅伝としてはまぁまぁだが、箱根は少し不安
3 鈴木芽吹(1) 1年生でエース区間だったが、存在感を示し期待以上の走り!
4 伊東颯汰(4) 普通に走れているが、もっと輝きが欲しいし、もっとできるはず
5 酒井亮太(2) これで箱根の距離もしっかり走れるなら、すごい戦力になる
6 山野 力(2) 東海に置いていかれたのが玉に傷だが、初駅伝なので…
7 小林 歩(4) 神林選手に付いていけるくらいの実力をつけて欲しい
8 田澤 廉(2) 文句なしの大会MVP。学生長距離界を代表する大エース!

 

2位:東海大学

2区でブレーキになったときはもうダメだと思ったけど、そういう悪い流れでも、後ろから追いついたのは凄かった。

箱根にピークを合わせられたら、優勝の可能性も十分にあると思う。

それだけに前半で後続を離したかったが、それができていればと思ってしまう。

1 佐伯陽生(1) 1年生の初レースとしては◎では。これから楽しみな選手
2 市村朋樹(2) きちんと走れていたら、優勝できていた。箱根で頑張るしかない
3 塩澤稀夕(4) 下位で受けたため上がれなかったが、さすがは東海のエース!
4 石原翔太郎(1) 先輩の遅れを取り戻して押し上げた。箱根は往路を任せたい!
5 本間敬大(3) 正直もう少しいい走りが見たかった。後輩に目標にされる姿を!
6 長田駿佑(3) ノーマークだったので活躍に驚かされた!箱根でも期待!
7 西田壮志(4) 調子が悪そうだったが、なんとか粘った。箱根は頑張れ!
8 名取燎太(4) 田澤選手には敗れたものの、エースとして圧巻の走り!

 

3位:明治大学

誰も失速することなく、しっかり走れた理想的なレース運びだった。

箱根に向けて、もう一段あげて優勝争いにも絡んでいって欲しい。

上級生が練習から背中で見せていって欲しいですね。

1 児玉真輝(1) スピードは十分!箱根に向けてスタミナをつけて臨んで欲しい
2 小袖英人(4) さすがエースではあったが、トップに立って欲しかった
3 手嶋杏丞(3) 中谷選手には付かないと…。△にしたいぐらい物足りなかった
4 櫛田佳希(2) 後ろから追い付かれた後、しっかり粘れたのは収穫
5 金橋佳佑(3) 正直いって、スピードもスタミナも不足していると思う
6 大保海士(4) ノーマークだったが、立派な戦力であることを証明
7 加藤大誠(2) 粘るには粘ったが、エース区間だと若干しんどいか…。
8 鈴木聖人(3) 成績も安定しているし、エースとして安心して見ていられる

 

4位:青山学院大学

あそこまで行って、勝ちきれないのは不安要素ではある。3人もブレーキしては青山学院大学でも勝てない。

しかし、もっと強い選手がいっぱい残っているので、箱根は全く問題ないと思う。

原監督は箱根に向けて、心配な選手を試しただけという感じだった。

1 湯原慶吾(3) 計算できる選手ではあるが、全く爆発力がなかった
2 近藤幸太郎(2) 期待されたが裏切ってしまった。箱根の芽はなくなった
3 中村唯斗(2) エース区間でも全く見劣りなし。チーム内競争に打ち勝て!
4 岩見秀哉(4) しっかり成績は残せるが、やはり競り合いには弱い
5 佐藤一世(1) 前評判通り、即戦力の1年生。箱根では4区で見たい
6 山内健登(1) 1年生には酷だが、もう一度、走り込みからやり直す必要あり
7 神林勇太(4) さすが主将!エースの走り!ここで勝負ありと思ったが…
8 吉田圭太(4) 調子が悪かったのだろうが、あの走りでは信用を失う

 

5位:早稲田大

前半にしっかり流れに乗れたことが勝因。

しかし同時に、これ以上の上を目指すのは難しいという感じもした。

箱根はさらに選手を揃えなければいけないが、序盤にいい流れに乗ることが、いかに大切かを教えられた。

1 辻 文哉(1) 1年生だが出遅れることもなく、しっかりレースを作れた
2 井川龍人(2) ◎ではあるが、高校時代の輝きと比べると見劣りがしてしまう
3 中谷雄飛(3) 速さ以上に、競り合いにも強いことを証明したエース
4 太田直希(3) 単独走でも関係なく、しっかり走って離せるWエースの1人
5 菖蒲敦司(1) 1年生の初レースとしては〇。伸びていける選手だと思う
6 諸冨 湧(1) しっかり走り込んでいけば、もっと記録を伸ばせるはず
7 鈴木創士(2) △だが、エース区間でよく粘れた。もう一段の成長を!
8 山口賢助(3) 宮下選手に追いつかれてから、逆に引き離したのは見事!

 

6位:東洋大学

正直もっと苦戦すると思っていたが、しっかり走れていたところに、鉄紺のプライドを感じた。

箱根も序盤にいい流れを作れれば、そこそこ戦えるのではないか。

もっともっと選手層を厚くしていきたい。

1 児玉悠輔(2) スピード・スタミナの両方をもっとつけないと、箱根は厳しい
2 松山和希(1) 初の駅伝として頑張ったが、大学のレベルの高さも感じたはず
3 佐藤真優(1) △ではあるが、1年生のエース区間としてはよく粘れた
4 前田義弘(2) しっかり粘って付いていた。体幹がしっかりしたら面白い存在
5 大澤 駿(4) 鉄紺になくてはならない立派な主力選手になってきた
6 腰塚遥人(3) ノーマークだったが、こんな選手を育てられる酒井監督の手腕
7 西山和弥(4) 一体どうしたのかな?箱根で1区におくのは正直不安
8 宮下隼人(3) 礼儀正しい好青年も、いまや立派な鉄紺の大エース!

 

7位:帝京大学

エース遠藤大地選手の失速により、こんな順位になってしまった。

小野寺悠、星岳、遠藤大地の3人は、絶対にミスは許されない。

箱根は心して掛かって欲しい。

1 小野隆一朗(1) 残念ながら、まだ大学レベルにはなれていないということ
2 小野寺悠(4) エースの走りとしては全く物足りなかったし、歯痒かった
3 鳥飼悠生(4) エース区間でも、しっかり競って走れることを証明
4 遠藤大地(3) あなたは箱根でしか結果が出せないの?戦犯級の裏切り
5 橋本尚斗(3) 長い距離に慣れていかないといけないが、今後に期待
6 増田 空(4) つなぎ区間なら、しっかり上位に入れる隠れた実力者
7 星  岳(4) 実力者だが他校のエースとバチバチに張り合える強さを!
8 細谷翔馬(3) エース区間ではまだ苦しいが、次の帝京の屋台骨となる存在

 

8位:順天堂大学

全体的に、箱根駅伝予選会の疲れが見受けられたが、それだけでなく予選会レベルとシード校のレベルの違いも見せつけられた思いがする。

そんな中でも、スーパールーキー三浦龍司選手の活躍は本当に心強い。期待されて勝ち切れるのは、真の実力があるということ。

しかし、他にはエース級と呼べる選手はいないのが悩み。

1 三浦龍司(1) 田澤選手レベルまで駆け抜けて欲しいスーパールーキー
2 伊豫田達弥(2) ここでいい流れを断ち切って、台無しにしてしまった
3 清水颯大(4) 主将ではあるが、この選手にエースは難しそうだと思う
4 野村優作(2) 悪い流れを断ち切る走りができるスピードランナー
5 石井一希(1) ◎だが、佐藤一世選手には死んでも付いていって欲しかった
6 牧瀬圭斗(3) なかなか計算できる戦力が、こんなところにもいた
7 吉岡智輝(3) 予選会から2週間ではキツイ距離。箱根は頑張れ!
8 西澤侑真(2) 予選会から2週間ではキツイ距離。箱根は頑張れ!

 

9位:國學院大學

やはり届かなかったかという感じ。大きな失敗がない中で、この位置というのは、今の國學院大學の実力を端的に現している。

藤木宏太、中西大翔の両エースが不発では、どうにもなるまい。

もう一度仕切り直して、箱根はきちんと仕上げてきて欲しい。

1 島﨑慎愛(3) 積極的な飛び出しで、いい位置で2区につなげたのは◎
2 臼井健太(4) しっかり競えるスピードがある。箱根で真価が問われる
3 中西大翔(2) 本当は△にしたいぐらい目立たなかった。大丈夫なのか?
4 河東寛大(4) 無難な結果にまとめたが、スピードは磨きたいところ
5 木付 琳(3) 主将としてまずまずの走り。より上げていきたい
6 伊地知賢造(1) 1年生のデビュー戦としては、まずまずではあるが…
7 藤木宏太(3) 絶対的エースとしては、あまりに寂しい結果。巻き返しを!
8 殿地琢朗(3) 初のエース区間。箱根の山登りはスイスイ行って欲しい

 

10位:東京国際大学

ボチボチは走れたものの、他のシード校とのレベルの差は歴然だった。

留学生に依存していては伸びていかない。日本人エースを作っていかないといけない。

去年の4年生に憧れるのではなく、それを越えるレベルを目指して欲しい!

1 山谷昌也(2) 遅れられない1区なのに、あそこで離されるようでは…
2 丹所 健(2) スピードはなかなかある。あとはスタミナが付けば
3 内田 光(4) エースとしてはまだまだ力不足。箱根でリベンジを!
4 宗像 聖(2) 東京国際大学を盛り上げる一ケタ順位。もう一段上を!
5 加藤純平(4) 最終学年をいい形で終えるために、ここから猛練習を!
6 堀畑佳吾(2) 実力を上げつつある感じはする。伊藤達彦の再来となれ!
7 佐伯 涼(4) 甘さを排除して、他校をなぎ倒す闘志を持つべきでは
8 ムセンビ(2) ヴィンセント程ではないものの、やはり強力な戦力

 

最後に

第52回・全日本大学駅伝、本当にお疲れ様でした。

各大学ともコロナ禍の中で、並々ならぬ意気込みで大会に臨み、熱い戦いを見せていただきました。

選手の皆さんは大変だと思いますが、箱根駅伝までケガなく、また感染にきをつけて頑張っていただきたいと思います。

最後までお読みいただき、誠にありがとうございます。

 

 

最新の記事はこちらから